ARCHIVE  ENTRY  COMMENT  TRACKBACK  CATEGORY  RECOMMEND  LINK  PROFILE  OTHERS
<< June 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< 夏のアイテム | main | 追悼 >>
2011.08.13 Saturday

Surfer’s Myelopathy

サーファーズ・ミエロパチーについて

サーファーズ・ミエロパチーという疾患をご存知でしょうか? Surfer’s Myelopathy(myelo=脊髄、pathy=障害・病気)とは、“サーファーの脊髄障害”という意味で、2004年にホノルルにあるStraub病院の脳外科トンプソン医師らによって初めて報告されました。これは、サーフィン初級者が、サーフィンレッスンを受講中またはその直後に、脊髄の血行障害をきたし、最悪の場合、生涯両下肢麻痺(いわゆる下半身不随)になってしまう疾患で、特に初めてのサーフィン経験者の場合に多いと考えられています。私達の病院には、交通事故をはじめとする脊髄損傷の患者さんが、社会復帰に向けリハビリを行うため、毎年たくさん入院されます。その中で、私はサーファーズ・ミエロパチーにより両下肢麻痺になられた患者さん達と出会いました。

 その症状の経過は、非常に典型的であり、多くの場合、背中に痛みを感じた後、両下肢の感覚障害や脱力、運動麻痺が出現し、次第に立ったり、歩いたり、おしっこをする事が出来なくなります。その原因は、転倒やボードの衝突による外傷(怪我)ではなく、パドリング時の脊柱伸展姿勢(胸を大きく反らした状態)などの影響で、脊髄に血液を送る小さな血管がつぶれ脊髄梗塞(脊髄に血の通わなくなった状態)になるためと考えられていますが、詳しい事はまだわかっていません。当初の報告では、この疾患になりやすい要因として、日本人の旅行者、飛行機旅行による疲労や脱水状態による影響、やせ形体型などが考えられていましたが、その後の報告では必ずしもそうではなく、米国人の間でも、運動に堪能な若者やがっしり体型の人でも発症している事がわかってきました。また、最近ではハワイのみならず、日本、台湾、カナダ等からも症例の報告があります。 

 サーファーズ・ミエロパチーは、一旦症状が進行した場合、残念ながら決定的な治療法はありません。とにかく早くこの疾患の徴候を発見し、もしもレッスン中に背中の痛みや違和感を感じた場合には、速やかにサーフィンを中断して陸に上がることが大切です。また、それでも改善しない場合は一刻も早く病院で点滴等の治療を開始することにより、症状の進行予防につながると考えられます。

 これまでに文献として報告されている患者数は世界的にもまだ十数名ですが、ハワイ諸島では毎年数名の発症があると言われており、世界的に見れば潜在的にもっとたくさん発生している可能性があります。また、この疾患は医師の間でもまだあまり知られておらず、他の病気や怪我して診断され治療を受けている可能性もあります。

––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

症例の少ない疾患ですが、これ以外にも頸椎疾患、腰椎疾患など様々な疾患があります。程度も様々ですがスポーツを長く続けているとこれらの疾患に悩まされることも少なくありません。

NOJIMAさんより依頼を受けてホームページ管理をさせていただいております筆者(管理人)も学生時代の後遺症で「腰椎分離すべり症」を患っております。腰痛はもとより下肢痛も日常茶飯事ですが、疾患と上手く付き合いながら趣味の登山などを続けております。

大事なのは自分の身体を把握し、キチンと管理していくことだと思います。
いつまでもサーフィンを続けていくためにも自己管理は大切ではないでしょうか・・・

コメント
初めまして。

大分大学医学部三年生の柿添と申します。
来年、学校の教育の一環として医療機関にて自由研究を行う期間があるのですが、私自身二年前にハワイでサーファーズミエラパチーを患った経験があり、サーファーズミエラパチーを研究したいと思っています。
しかし日本では比較的珍しい症例であるため、大分大学での研究は困難であると考えられます。そこで、サーファーズミエラパチーを研究している医療機関の研究室に配属させて頂き、研究を行いたいと思っています。

初対面、しかもネット上でのやり取りで大変恐縮なのですが、もしサーファーズミエラパチーの研究を行っていらっしゃるのなら、私の研究に協力して頂けないでしょうか?

いきなりで大変失礼ではありますが、お返事いただければ幸いです。
  • Jun Kakizoe
  • 2011.11.02 Wednesday 17:54
コメントする








 
Powered by
30days Album